[RPGツクールMV Trinity][ニナの神隠し]制作日記~システムからストーリーを考える~
小さな我が家へようこそ。いろはです。
久しぶりに「RPGツクールMV Trinity(ツクトリ)」関連の記事ですが、今回はテクニック系の記事ではありません。
需要があるかわからないですが、私の初めての作品「ニナの神隠し -brand new day-」の制作過程を振り返りつつ、注意したポイントなどをご紹介したいと思います。
コンセプト検討
当初、なんとなくクラフト系のゲームを作ってみたいと考えてツクトリを買ってみたものの、具体的なコンセプトやゲームシステムは固まっていませんでした。
そもそも、ツクトリのコマンドで何ができるのかもわかっていない状態です。
とりあえず、木を切った後、木が切り株になるといった簡単なイベントが作れることを確認したりしつつ、コンセプトを考えました。
「コナン アウトキャスト」をプレイしていた時期でもあり、「採取」→「クラフト」が面白いことは分かっていました。
また、「コナン アウトキャスト」では街があり、物を買うことはできるものの、作った物の売却はできず、売却もできればもっと面白くなりそうなのに・・・とか考えていたことを思い出しました。
そこで、下記のようなコンセプトで作ることにしました。
- 「採取」→「クラフト」→「売却」のサイクルを繰り返してお金を稼ぐ。
- ゲームクリア条件はお金を一定額まで貯めること。
- 行動時に体力と満腹度が下がり、体力か満腹度が少なくなると行動できなくなる。
ストーリーを考えることには自信のない私ですが、これなら主に採取システム、クラフトシステムを作るだけでもゲームにはなると考えました。
ただ、基本的に、ゲームには目標達成までの色々なアプローチや寄り道が用意されているべきと考えています。
(選択肢が少なく一本道になるほど、ゲームである必要はないと思われるので)
そこで、実際には、ここから下記のような要素を少しずつ追加して色々な遊び方ができるようにしてみました。
- 任意のスキル習得システム(Perk)
- 実績システムにおまけが付いた二つ名システム
- フリーマーケット
- 農業・畜産・酒造
- ミニゲーム
- インテリアシステム
- 強くてニューゲーム
ストーリー検討
大まかなコンセプトやゲームシステムを考えた後は、ストーリーを考えました。
基本的にゲームはシステムが最も重要と考えていて、システムからストーリーを考えた形になります。
舞台を大きくすると収拾がつかなくなる可能性が考えられたので、「神隠しの領域」という小さな世界を舞台にしてみました。
(この時点でワールドマップは不採用)
そして、元の世界に戻る条件がお金を稼ぐこととして、ほぼストーリーは完成です。
オープニングは短く
特にフリーゲームではプレイヤーがストレスを感じたときにゲームをやめる可能性は高いと考えます。
オープニングが長かったり、背景などの説明で独自の用語が多く出てきたりする場合は危険です。
どうしても長くなる場合には演出を工夫して引っ張るなど、気をつかう必要があると思います。
そこで、「ニナの神隠し」のオープニングは、主人公ニナが海岸で目覚めるだけというものにしました。
これには、状況がわかっていないニナとプレイヤーをシンクロさせる狙いもあります。
(「ARK:Survival Evolved(アークサバイバルエボルブド)」のオープニングも意識しています)
ちなみに、初期バージョンでは「まぶしい・・・」、「ここは・・・?」のセリフだけですぐ開始していましたが、流石に放り出しすぎかな?と考えて更新版で「まずは情報収集・・・かな」というセリフを追加しました。
プレイヤー主体で色々と試してもらう
ゲーム序盤、チュートリアルで色々なことをプレイヤーにまとめて教えようとすると、プレイヤーの負担が大きくなります。
理想はチュートリアルなしでプレイヤーが直感的に遊べるゲームですが、独自のシステムなどがある場合、これは難しいと思います。
説明は大まかなレベルとして、詳細は少しずつ覚えていってもらう方法が良いと思います。
また、「ニナの神隠し」では説明が長くなるような場合、キャラクターが一方的にゲームの説明をするのではなく、できるだけプレイヤーに質問を選択させることで、プレイヤーが主体的にシステムを理解できるようにしてみました。
「ニナの神隠し」ではゲーム中で全てを説明しているわけではないので、プレイヤーが戸惑う場面もあるかもしれませんが、見知らぬ場所で色々と試行錯誤してもらいたいという考えから、これで良いと判断しました。
(更新版でヒントを追加したりはしましたが)
詰みはNG
ゲームクリアができなくなる「詰み」が発生すると、プレイヤーはそこでゲームをやめる可能性があるので、「詰み」の状況は発生しないようにすべきと考えます。
何の予兆もなく、理不尽にゲームオーバーになる仕掛けなどもやめるべきと思います。
「ニナの神隠し」では、行動時に体力や満腹度が下がり、体力や満腹度がなくなると行動できなくなります。
これらを回復させる手段としては宿屋がありますが、通常、ゲームの宿屋にはお金がなければ泊まれません。
そこで、「ニナの神隠し」では宿屋で働いて泊めさせてもらうことができるようにしてみました。
(翌日は疲れた状態でスタートするペナルティあり)
また、採取に必要な最低限のアイテム「石のツルハシ」、「石の斧」は宿屋のバイト代で買えるようにもしています。
SEO対策の観点からタイトルを検討
当たり前ですが、タイトルは重要です。
思い付いたタイトルがピンときたので決定!としても良いとは思いますが、SEO対策の考え方も重要ではないかと思います。
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で検索エンジン最適化を意味し、サイトをインターネットの検索結果に上位表示させたりする取り組みを「SEO対策」と呼びます。
上位表示される機会が多ければ、それだけ作品の情報を見てもらえるようになり、遊んでもらえる可能性が高くなります。
基本的には考えたタイトルをインターネットで検索してみて、そのタイトルだけで作品に関する情報が上位表示されるか?と考えれば良いと思います。
(例えば、「Romancing Quest」というタイトルの作品を公開したとして、そのタイトルだけで検索しても期待した検索結果になるかは難しい気がします)
上位表示されるためには、主人公の名前を入れる方法が簡単でわかりやすいです。
マンガのタイトルでも多いですね。
ちなみに、当初「ニナの神隠し -brand new day-」は「クローズド・ライフ ~ニナの神隠し~」という仮題でした。
サブタイトルが昇格した形ですね。
「ニナの神隠し」で検索すると、だいたい意図したとおりの検索結果になるので、SEO対策としては成功だったのではないかと思います。
(「千と千尋の神隠し」なども検索結果に表示されたりしますが)
あと、パッケージキャラの「ニナ」をタイトルに入れたことで、「ツクール ニナ」のように検索したときに表示されるようにする狙いもあります。
まとめ
「ニナの神隠し」ではコンセプト、ゲームシステムをある程度考えてからストーリーを考えました。
ストーリーから考えてゲームを作る方法もあると思いますが、このような方法もあります。
これから個人でゲームを作る方の参考になれば幸いです。
ツクール広場に作品を投稿していますので、よかったら遊んでみてください。
下記の記事でご紹介しています。
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以上、いろはでした。
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