[RPGツクールMV Trinity]便利!複数アイテムの所持数をチェックするコモンイベントを作りました![2020/7/11更新]
小さな我が家へようこそ。いろはです。
今回は「RPGツクールMV Trinity」で複数のアイテムの所持数をチェックするコモンイベントを作ったのでご紹介します。
コモンイベントとは
「RPGツクールMV Trinity」では、コモンイベントの機能で共通(コモン)の実行内容を設定することができます。
利用しなくてもゲームを作れますが、利用するとアイテムやスキル使用時に実行されるイベントを作れるようになったり、制作の効率が上がったりします。
プログラミングの知識があれば、CやJavaなどの言語における関数やメソッドのようなものと考えるとわかりやすいと思います。
通常のイベントはマップに実行内容を設定していきますが、コモンイベントはデータベース画面の「コモンイベント」タブで実行内容を設定した後、イベントコマンド「コモンイベント」で実行することができます。
例えばセーブポイントのような、どこのセーブポイントでも同じ内容を実行するイベントはコモンイベントで作ると良いです。
コモンイベントを使わず、マップに作ったセーブポイントのイベントをコピーしていった場合、その後、下記のように実行内容を修正するときに大変になるからです。
- 実行内容に問題が見つかった
- SE(効果音)などの演出を変更したい
マップのセーブポイントではコモンイベントを実行するようにしておけば、上記のような場合もコモンイベントだけを修正すれば対応できて楽です。
変数とは
本題に入る前に変数についても説明します。
プログラミング言語において、変数とは「値を保存しておく箱」と言われます。
例えば、「X = 5」は変数「X」に値「5」を保存(代入)することを意味します。
イベントコマンド「変数の操作」で下記のように変数を扱うことができるので、凝ったイベントを作っていく上では必ず覚えておく必要があります。
- 所持金やアイテム所持数などを保存する
- 乱数でランダムな数値を扱う
- 代入、加算、減算、乗算、除算、剰余の計算をする
下記のスクリーンショットは変数「所持数1」にアイテム「石」の所持数を代入する場合の例です。
アイテムの所持数をチェックするコモンイベント
本題です。
私が制作したゲームでは、複数のアイテムの所持数をチェックすることが多いので、コモンイベントにしました。
例えば、「アイテムAを3個、アイテムBを5個持っているかチェックしたい」、「アイテムCを2個持っているかチェックしたい」といったときに呼び出して実行するものです。
作成した内容
下記が作成したコモンイベント「所持数チェック」です。
※更新前の処理は階層が深く、読みづらかったので修正しました。
- 変数「所持数チェックの判定結果」に「1」を代入する
- 変数「素材の種類数」が0以下の場合は下記の処理を実行する
- エラーメッセージ表示する
- 「イベント処理の中断」でこのコモンイベントの処理を終了する
- 変数「素材の種類数」が1以上の場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数1」よりも変数「必要数1」が多い場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数チェックの判定結果」に「0」を代入する
- 「イベント処理の中断」でこのコモンイベントの処理を終了する
- 変数「素材の種類数」が2以上の場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数2」よりも変数「必要数2」が多い場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数チェックの判定結果」に「0」を代入する
- 「イベント処理の中断」でこのコモンイベントの処理を終了する
- 変数「素材の種類数」が3以上の場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数3」よりも変数「必要数3」が多い場合は下記の処理を実行する
- 変数「所持数チェックの判定結果」に「0」を代入する
- 「イベント処理の中断」でこのコモンイベントの処理を終了する
下記が一部処理のスクリーンショットになります。
利用する方法
コモンイベント「所持数チェック」を利用する場合は、呼び出し元で下記の変数を設定してから呼び出し、その後、変数「所持数チェックの判定結果」が「0」か「1」か判定して利用します。
- 変数「素材の種類数」
- 変数「所持数1~3」
- 変数「必要数1~3」
例えば、「アイテムAを3個、アイテムBを5個持っているか」判定したい場合は、イベントコマンド「変数の操作」で以下のように変数を設定してからコモンイベント「所持数チェック」を呼び出し、その後で変数「所持数チェックの判定結果」の値を確認すればOKです。
変数名 | 設定する値 |
---|---|
素材の種類数 | 2 |
所持数1 | アイテムAの所持数 |
必要数1 | 3 |
所持数2 | アイテムBの所持数 |
必要数2 | 5 |
判定対象のアイテムはアイテムAとアイテムBの2種類なので、「素材の種類数」には「2」を入れます。
このコモンイベントは判定対象のアイテム3種類までに対応していますが、簡単に4種類以上に対応できるように修正可能と思います。
まとめ[2019/2/24追記あり]
コモンイベントを作った後は、それを呼び出すだけで決まった実行内容を実行できて便利ですね。
ご参考になれば幸いです。
[2019/2/24追記分]
ツクール広場に作品を投稿しましたので、よかったら遊んでみてください。
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以上、いろはでした。
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